ジャケ買いしたい日本酒!アール・ヌーヴォーをわたご酒店で買って飲んでみた/新潟市


2022年03月26日 4327ビュー
酒蔵の数は約90、新潟駅や越後湯沢駅のぽんしゅ館には夢の日本酒ガチャこと「利酒番所」のある、米も水も美味しい日本酒天国新潟ぁあああああ!

そんな新潟で私は、お酒選びの際、ちょっと悩んでいました。

「新潟に住みながらこの酒は王道すぎて、逆に贈りづらい(県外でも買えるし)」

「とはいえ、マニアックな日本酒って贈られてもピンとこんよな。スペックで値踏みされたり、好みの味を外すのも怖いし」

「そもそも自分で飲むにしても、新潟は日本酒の種類が多すぎてどれから飲めばいいのかわからん」

そこで私は考えました。プロに聞こう。

というわけで「シンプルに日本酒を楽しみたい」私にもピッタリな、「Fun to Drink;(楽しく飲む;)」を掲げた酒屋、わたご酒店さんに行ってきました。

「楽しむ」を軸にしたスタッフ平均年齢30歳の老舗酒屋「わたご酒店」

今回は、新潟駅から車で約15分、新潟市亀田にあるわたご酒店さんを訪問。

到着と同時に、私の「酒屋」さんのイメージが叩き潰されました。おしゃれすぎる。
わたご酒店さんは、約40年前の1977年から始まった老舗酒店。

現在は、当時お店を始めた店主のお孫さんである寺田さんがUターンしてお店を継いでいます。
2020年の2月に外観を、2021年の4月に内観のリニューアルを手掛け、こんなオシャレでかっこいい酒屋さんに生まれ変わりました。

「Fun to Drink;(楽しく飲む;)」というスローガンを掲げ、子どもと行ける酒屋さんを目指しているのだそうです。

え!子どもと酒屋さんに来ていいんだ……。う、うれしい!!!
環境に配慮したサービスや仕掛けが…お店のいたるところにあり、SDGsを子どもと学ぶのにもピッタリ!
しかも、社員の平均年齢は30歳!もちろんお酒のプロなので、好みや予算を相談しながら自分の飲みたいお酒や、贈り物を選べます。

新潟県内はもちろん、旅行者の訪問や、都会でのサブスク利用も多い、そんなわたご酒店さんに

「自分用&贈り物にもピッタリ、欲を言えばホームパーティーにももっていける日本酒ありますか?」

と冒頭に書いた私の悩みを相談してみました。

酒屋が考えた「テーブルに載せたくなる日本酒」アール・ヌーヴォー

「おすすめは、こちらのアール・ヌーヴォーです」(寺田さん)

え、これが日本酒?!(ワインかと思った)どんなお酒なのか想像がかきたてられるけど……あれ?これ、表のラベルには何も書いてないぞ……。

というわけで、店主の寺田さんにアール・ヌーヴォーについてお聞きしました。
寺田さんは酒屋としてお酒を売る際、日本酒が選ばれるにはどうしたらいいかを考えてきたそうです。

「今はお酒の多様化で日本酒が選ばれる機会が減っています。

だからこそ、何をもってお酒が選ばれるのかをよく考えたんです。結果、お酒を選ぶ人の目的は『楽しむ』ためだと思い至りました」(寺田さん)

確かに。自分が欲しいお酒も、「晩酌を楽しみたい」が目的だし、贈りたいお酒も「楽しく飲んでほしい」という思いで選びます。だからこそ、何を選べばいいのか悩ましい。
「数あるお酒の中で日本酒を買ってもらうには、『選ばれるお酒』になる必要があります。

だから次は、どうしたら『テーブルに置きたくなる日本酒』になることができるのかを考えました。結果、テンションをあげてくれる酒器に瓶自体がなればいいと思ったんです。

例えば、ワインのラベルは読めないけど『オシャレそう』な雰囲気を感じてテーブルに載せたくなります。ハンバーガーも、もし日本語の新聞だと気になって読んじゃいますが、英字新聞につつまれていたらオシャレで洋風な気分で食べられますよね。

人間は、文字として認識して読んでしまうと注意がそっちに行ってしまう。そこで、ラベルから文字を排除し、その代わりに絵が描いてあるラベルにしたんです」(寺田さん)

確かに!「大吟醸が好き」とか、「これは辛口だ」とか視覚情報から味の先読みをしてお酒を飲んでしまうことには覚えがあります。

スペック非公開なおかげで、逆に、純粋にそのお酒の味に集中して「楽しむ」ことができそう!

アール・ヌーヴォー「実り」を買って飲んでみた

そんな「選ばれる日本酒をつくりたい」という発想から生まれた『日本酒とアートのコラボレーションを目指す、Art Nouveau.アール・ヌーヴォー』を晩酌のおともに購入~。

アール・ヌーヴォーシリーズ、現在は新潟の頚城酒造(株)、(資)竹田酒造店、千代の光酒造(株)の3つの若手蔵元さんのお酒が楽しめます。

3種類のラベルは、「雪解け」「潤い」「実り」をそれぞれ表現しているのだそう。新潟っぽーーーーい!すてき!

今回私は、色が好きな「実り」をジャケ買いすることにします。
1本2,200円(税込※2022年3月現在)!

「3つの蔵に、『4合瓶で2,200円(税込)販売でお客さんが納得するものを作ってください』とお願いして酒蔵が決めたお酒を入れてもらっています。飲んだ人がどう思うか、その酒蔵が試されている部分もあるお酒ですね」(寺田さん)

高すぎず、安すぎず、スペックマウントもとられない、手土産にも選びやすく、飲みながら純粋に味を楽しめる……!!!

3本買ってパーティーで飲み比べるのも楽しいし、毎月1本づつ自宅で晩酌にして、パートナーや友人と味を語り合うのもいいですね。

私の願望を満たしてくれるお酒と出会えました!!!さて、飲むぞ♪

アール・ヌーヴォーを自宅でテーブルに載せてみた

じゃーん!出会った日本酒といざ晩酌!

お店で寺田さんに「実り」に合うおつまみを聞いたところ……。

「細かく言うとあるんですが、日本酒のいいところは、『これに合う』という限定的なしばりがないところです。

お店でプロが合わせた日本酒を楽しむのもいいですが、日本料理だけでなく、生ハムや中華でもいけます。自分で開拓してその時食べたいものと一緒に日本酒の懐の広さを感じてください」(寺田さん)

とのことだったので、私が楽しみたい「食」をチョイス!
ピア万代で海鮮を、KITAMAE(キタマエ)でへんじんもっこや鮭生ハム燻製を調達!

カンパーイ!いただきます!

実り、一口目はフルーティーなのに、二口目からは食事とかみ合うお酒に味わい方が変わるのが不思議。


刺身、サラミ、白魚と本当にどれにもマッチして至福の時間を提供してくれます。ついついお酒がすすむ!

個人的に一番合っていたのは、口の中でぷちぷちはじける、富山県産のホタルイカ!実りの口の中に広がる控えめな豊潤さと旬を迎えるホタルイカの風味がベストマッチでした。
中華もどうせなら美味しいやつをと、ホテルイタリア軒の本格冷凍中国料理のエビチリ1,000円(税込)をテイクアウトして晩酌のお供に。

個人的にめっちゃあたりで、ぷりっぷりのえびはもちろん、ピリ辛ソースでちびちびいく日本酒が最高で無限に飲めそうでした。確かに中華も、合う。
そして、ほろ酔いながらよくよく見ると、ラベルに凹凸が……え?これまさか……。

このラベル、最後の仕上げを画家さん自ら絵の具をのせて仕上げているのだそうです
ラベルを手掛けているのは、千代の光酒造(株)さんの「Kシリーズ」のラベルも手掛けた抽象画家の青木隆太さん。

アートラベルには青木さんの熱意がこもっており、第一弾も触りたくなる手触りのアートで、今回の第二弾も自ら仕上げに絵の具をのせるなど、1枚1枚に作家魂が込められています(今回の第二弾ラベルは2年間同じ予定。今後ボトルが変わったり、画家の青木さんと相談しながら新しい第三弾に繋がるものにした仕様に変化していくとのこと!それも楽しみです)!

酒屋さんが「買いたくなる日本酒」を熟考し、お酒屋さんが「飲んでみてほしい酒」を注ぎ、画家さんが「魂を込めたラベル」を貼った新潟のお酒アール・ヌーヴォー。

ああ~贈るだけじゃなくてストーリーも教えたくなるお酒ですね!

まだ出会ってない酒に出会える!角打ちイベントもInstagramでチェック

わたご酒店ではちょくちょく「角打ちイベント」も行われています。

2020年からスローガンにした「Fun to Drink;(楽しく飲むこと;)」の通り、お酒を飲まない人も入りやすいのが特徴

わたご酒店の軒下で行われる角内イベント「軒下マルシェ」では、キッチンカーやケーキ屋さん、珈琲さやんが来るので、友人とブラリと寄ったり、家族連れでも楽しめます!

二人だったら飲みに行ってたけど、子どもができて飲みに行けなくなったような家族が来やすい『家族で来て楽しい店』を目指したいと思ったんです」(寺田さん)

まさに、うち!!!笑 

角打ちイベントは、現在コロナの様子を見ながら再開予定しており、告知はInstagramから確認できます

再開が楽しみですね!私も酒飲みの友人や家族と参加してまだ出会ってない日本酒ともっともっと出会ってみたい!

新潟の町の酒屋で気日本酒と出会おう

「Fun to Drink;(楽しく飲むこと;)」実現するために逆算してお店を作り続けている新潟のまちの酒屋、わたご酒店さん。

お酒を飲むとき、『その日一日が楽しかった』とか『素敵な発見があった』『たくさん笑って疲れがとれた』とか、『記憶に残った』とか、そういうことが大切だと思ったんです

結果、『酒がうまいな』って思える。だから、一緒に飲む人が喜んでくれることや、楽しい経験やものが増えることが、お酒がおいしくなる秘訣じゃないかなと思っています」(寺田さん)
そんな思いで日々営業しているわたご酒店さんには、お酒以外にも楽しめる雑貨や商品、取り組みもたくさんあり、ついつい通いたくなってしまいます。

新潟にお気に入りの酒屋ができたことで、日本酒党の私の日本酒ライフもより豊かにたのしくなりそうです~!
わたご酒店

わたご酒店

住所:新潟県新潟市江南区亀田四ツ興野2-3-3
電話:025-382-5777
営業時間:平日 10:30-19:00 土日祝日10:00-18:00
定休日:水曜日、1月1日※連休中は営業の場合あり
HP:https://watago-sake10.jimdofree.com/
Instagram:https://www.instagram.com/watago_sake10/

わたご酒店

この記事を書いた人
さかもとみき

太平洋側生まれ太陽育ち高知のはちきん(高知で気の強い女)が佐渡島の旦那のもとに嫁ぎました。大好きなものは日本酒、苦手なものは雪。佐渡3年、新潟市1年目。スーパーはピアレマート派。二児のママでライター・コラムニストです! ブログ ⇒ 坂本、脱藩中。(http://sakamotodappantyu.com/

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